ペットカートの使用実態と活用メリットについて
愛犬とのお出かけを積極的に楽しむ飼い主さんの間で、注目のアイテムとなっているペットカート。
コンビ株式会社では、ペットカートがどのように活用されているのか、飼い主さんにアンケートを実施しました。
その結果を踏まえ、愛犬とのお出かけライフをより安全で快適なものにするために、獣医師のアドバイスをまとめました。
Q. ペットカートの利用率は?
- 利用率は3割強が利用しています
- 「頻繁に使う」と「時々使う」を合わせて33.6%と、約3分の1がペットカートを利用しています。
Q. 飼育頭数別ペットカートの利用状況は?
- 多頭飼育では5割近くが
利用しています - 飼育頭数別にみると、2頭以上の「多頭飼育家庭」では利用率は5割を上回り、カートが広く浸透しつつあることをうかがわせます。
Q. ペットカートを使ってお出でかけする際の交通手段は?
- 車を使った
「遠出のお出かけ」に重宝 - ペットカートを使ってお出でかけする際の交通手段は、「徒歩」を大きく引き離して、「自動車」が5割弱でトップ。カートは、ご近所のお散歩よりも、むしろ車を使った比較的「遠出のお出かけ」で、より活用されているようです。
Q. ペットカートを使って出かけるスポットは?
- 従来、犬同伴がためらわれた
場所へも、どんどんお出かけ - ペットカートを使ったお出かけ先の上位は、「公園」「ショッピング施設」「カフェ・レストラン」「ペットイベント」の順。ペットカートなら、周囲に迷惑をかけずにすむため、ショッピングや飲食店など、従来なら犬同伴をためらっていた場所にも、どんどん進出しています。
ペットカートによって、愛犬とのライフスタイルが従来とは大きく変化し、愛犬との暮らしの場が外に向かってどんどん広がっている様子がうかがえます。
- 「頻繁に使う」と答えた皆さんに、カートの“使いこなしぶり”をお聞きしました!
- 多頭飼育なので必需品
- 「お出かけのとき」「一度に2頭の行動を見られないとき」など
- 2ワンと暮らしているので、移動が楽なカートをドッグカフェやお出かけのときに、頻繁に使用。
- デパートやショッピングモールでのお買い物時、混雑した場所での愛犬の安全確保のために。
ドッグランで、ひとりで一度に2頭の行動を見られないとき、1頭をステイさせておくのにも重宝します。
- ショッピングで大活躍
- 「ずっと持つのも重い」「床が滑りやすい所で」など
- キャリーバッグだと狭くて可哀想だし、ずっと持つのも重いので。
- ダックスなので、床が滑りやすい所はできる限りカートで移動。カートなら、粗相をして迷惑をかける心配もありません。
- ペットイベント会場で重宝
- 「移動が楽」「人ごみでも安心」など
- 駐車場から目的地への移動やイベント会場で利用。移動が楽だし、混雑した会場で犬が踏まれて怪我をするのも防げるので。
- 他の人に迷惑をかけないよう、できるだけカートに入れています。人ごみでも安心して歩けます。
- カフェではリラックススペースとしても
- 「椅子代わりとして」など
- 愛犬同伴で食事をするときは、カートに座らせて。乗せての移動以外に、椅子代わりとしても重宝するので、
お出かけのときには、必ず車に積んでいきます。 - カフェでランチのとき、ドッグカフェではない場合、カートで待機させておけるので。
- 高齢や病気の犬のために
- 「持病でお出かけ中に動けなくなる」など
- 持病でお出かけ中に動けなくなることがあり、ずっと抱っこも大変なので、カートを利用することに。
- 13歳の老犬で、カートに乗りたがって歩きません。
獣医師からのアドバイス
ペットカートのメリットに注目
愛犬とのライフスタイルを外に向けて広げてくれるペットカート。
よりよく使いこなすために、弊社のペットカート「コムペットミリミリ」の監修獣医師でもある、
グラース動物病院 院長の小林豊和先生にアドバイスをいただきました。
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ペットカートを「体力差」
などを調整する道具として愛犬の毎日のお散歩にも、ペットカートを上手に活用しましょう。例えば、行きはカートで、帰りは歩かせるようにすれば、いつもより遠出のお散歩が楽しめ、飼い主さんの運動量も増えます。愛犬と飼い主さんの間、あるいは多頭飼育なら犬同士の間にも体力や性格の違いがあります。一緒に行動するには、お互いを合わせる必要がありますが、カートをそうした違いを調整する道具として使えば、より快適なお散歩が楽しめるのではないでしょうか。
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犬種の弱点をカバーしてあげよう
一般にチワワは散歩嫌いで知られ、ダックスは神経質で、とくに知らない場所では歩きたがらない傾向があります。こうした犬種には、とくにカートは重宝します。またフレンチブルドッグのような短頭種の暑さ対策に、カートを利用する人も。犬種の弱点をカートでカバーしてあげるのは、とても有効な活用法です。
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日頃から、愛犬がリラックス
できる場所に犬がリラックスできるのはキャリーバッグよりカート。ただし、日頃からカートに慣れさせて、自分のハウスのように居心地のよいセーフティエリアにしておくことが必須。例えば、ペット可のホテルに旅行に行っても、犬は身の置き所がありません。慣れない場所は、犬にとって好奇心よりも不安が大きく、警戒心が強まります。使い慣れたカートのキャリー部をそのままベッドにしてあげれば、犬も安心して落ち着けます。
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電車内では、キャリー部を
覆って外界を遮断電車などの公共交通機関を利用するときは、カートの幌はメッシュ部分もすべて覆って、外界を遮断してしまうこと。 上から見下ろす周囲の視線は、犬に恐怖心を与え、ムダ吠えの原因になります。周囲を見えなくすることで、犬も落ち着けるし、飼い主さんも「吠えたらどうしよう」と心配しなくてすみます。
※ペットカートの公共交通機関でのご使用については、バスは不可となっております。電車は各鉄道会社にご確認の上、取扱説明書の注意を守って正しくご使用ください。
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熱中症対策にも有効
犬は人より体温調節が苦手なため、熱中症には十分な注意が必要。暑い時期は、直射日光や地面からの輻射熱を防ぐために、ペットカートでのお出かけが望まれます。
ただし、幌部分をしっかり下ろして直射日光対策をする余り、こもりすぎると危ないので、通気性の確保に気をつけてください。また、熱中症は夏場に限りません。比較的密閉されたキャリーで、車の足元暖房に当たった状態だった犬が重度の熱中症になった例もあります。冬でも油断は禁物です。 -
きめ細かな使い勝手
軽量で折りたたみがラクなのが今までのカートにない特徴。キャリーの取り外し、折りたたみがしやすい(自立する)、一人でも操作が楽にできます。
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監修獣医師
グラース動物病院 小林 豊和 先生 -
グラース動物病院(東京都・杉並区)院長。最新の獣医料の提供とともに。
予防医学を重視し、肥満犬や高齢犬の生活指導や食事指導にも注力。
著書・テレビ出演など多数。